卸売業A社におけるオフコンリプレイス支援
卸売業A社における売上利益把握の仕組みを再構築
A社は卸業者や小売店向けに仕入れた商品を販売したり、協力会社を使ってその商品の二次加工を行ったりしている会社です。単なる卸業業ではなく製造業的要素も含んだ業務形態となっております。業界の中ではいち早くオフコンを導入し、業務効率向上を図ってきましたが、その後システムを刷新することなく、現在まで利用してらっしゃいました。経営幹部の世代交代により、現状システムでは正確な商品原価や利益が把握できない事が課題となっており、出来るだけ導入コストを抑え、効果の出る仕組みを構築する目標はありましたが、どの様に対応して良いか解らない状態でした。
現状業務プロセス把握とあるべき姿の見える化
ベンダーにシステム刷新の提案をして貰う前に、現状業務プロセスを図式化しました。その中で問題点や課題も書き込んでいただき、それぞれのプロセスに於けるキーマンを巻き込んで現状把握を行いたしました。その情報や会社見学を通じて当事務所から「診断報告書」を提出しあるべき姿の業務フローと第三者から見たA社の課題を報告。対話による合意形成を行いながら、システム入替に伴う方向性を決定しました。
複数社への RFP(提案依頼書)提出
当社が提案依頼書を作成代行し、複数社に提案依頼書を提出しました。それに対するプレゼンテーションを各社から行って貰い、最終的には従来のオフコンシステム提供ベンダーに発注する事が決定しました。
基本仕様決定におけるミーティングに同席
ベンダー決定後も当事務所が継続して支援する事になり、ベンダーが提供するパッケージソフトの運用方法やカスタマイズ部分に関する基本仕様決定打合せにも同席して、A社とベンダーの橋渡しを行いました。A社としてはITの事がわかるコンサルタントが同席する事により適切な助言やベンダーとの交渉に有利性があった事とベンダー側からするとシステム開発に於いてベンダー側の立場も理解しつつ顧客の目標達成に必要な的確な指摘をする事が喜ばれた様子です。また、打合せの中で会話の錯誤や「言葉の意味の再確認」を当事務所が行った事により意識の乖離防止に役立った物と考えられます。
いよいよ本稼働へ向けて
現在、基本仕様がまとまりカスタマイズ部分の開発に取りかかる予定です。本システムが実運用に入ると外注管理や原価の把握が正確になり、経営の意志決定に大きく役立つことが予想されます。今後に期待したいと思います。